脳梗塞の発症に遺伝が影響する?脳梗塞の症状・原因・リスク遺伝子・初期症状・予防方法まとめ

はじめに申し上げますと、脳梗塞は遺伝要因が発症リスクに影響を与える病気です。

ただし、遺伝により必ず脳梗塞を発症したり、あるいは発症しなかったりするわけではなく、遺伝要因と生活習慣などの環境要因が重なり脳梗塞の発症リスクが決まります。

この記事では脳梗塞の基本的な知識と、遺伝が脳梗塞の発症リスクに与える影響、脳梗塞の発症リスクに影響を与える遺伝子の検査方法、脳梗塞の予防法などをご紹介させていただきます。

脳梗塞とは

脳梗塞とは、脳内の血管が詰まることによって起こる「脳卒中(脳血管障害)」のひとつで、脳梗塞には脳の血管内部が狭くなることによって発症する「ラクナ梗塞」と「アテローム血栓性脳梗塞」、心臓で生じた血栓が血流により脳に運ばれて脳の血管が詰まることによって発症する「心原性脳塞栓症」という3種類の脳梗塞が存在します。

ラクナ梗塞とは

ラクナ梗塞とは、脳の細い血管が詰まることにより起こる脳梗塞です。
具体的には、脳内の太い動脈から枝分かれした穿通枝動脈部で血栓が生じて詰まることによって起こります。
脳梗塞の患者のうち30%程度がラクナ梗塞の患者といわれており、昔は日本人の脳梗塞でいちばん多くを占める疾患でしたが、近年ではアテローム血栓性脳梗塞や心原性脳塞栓症の患者が増加したことから割合は減少傾向にあります。
脳の細い血管が詰まることにより発症する脳梗塞ですので、太い血管が詰まるアテローム血栓性脳梗塞や心原性脳塞栓症に比べ症状が軽いことが特徴で、命に関わることは稀だとされています。

アテローム血栓性脳梗塞とは

アテローム血栓性脳梗塞とは、脳の太い血管が詰まることにより起こる脳梗塞です。
具体的には、脳内に血液を運ぶための頚動脈や中大脳動脈で血栓が生じて詰まることによって起こります。
脳梗塞の患者のうち40%程度がアテローム血栓性脳梗塞の患者といわれており、脳梗塞の中でいちばん多くを占める疾患です。アテローム血栓性脳梗塞が増加している要因としては、食生活の欧米化や生活習慣病などの存在が挙げられています。
脳の太い血管が詰まることにより発症する脳梗塞ですので、細い血管が詰まるラクナ梗塞と比べて重度の症状が出やすい脳梗塞であり、最悪の場合死に至るケースもあります。

心原性脳塞栓症とは

心原性脳塞栓症とは、ラクナ梗塞やアテローム血栓性脳梗塞が脳の動脈部で生じた血栓が原因であるのに対して、心臓で生じた血栓が血流によって脳に運ばれることによって脳の血管が詰まることにより起こる脳梗塞です。
心臓で生じた血栓は比較的大きいため、脳の太い血管が詰まることも特徴のひとつで、脳梗塞に占める心原性脳塞栓症の割合は30%程度といわれています。
心臓で生じた血栓により、いきなり脳の太い血管が詰まってしまうため、ラクナ梗塞やアテローム血栓性脳梗塞に比べ急激に症状が現れることがが特徴で、脳梗塞の中では一番死亡率の高い危険な症状となります。

脳卒中全体を見てみると、脳梗塞のほか脳出血やくも膜下出血と呼ばれる症状が存在し、昔は脳出血の割合が多かったのですが今では脳梗塞が最も多くの割合を占めるようになりました。
また、脳梗塞は高齢者に多い病気ですが、最近では食生活の欧米化、高血圧や糖尿病などの生活習慣病、喫煙や運動不足などが原因で30〜40代の患者数も増えてきていますので、若いから脳梗塞を発症しないとは言い切れない状況になっています。

脳梗塞の患者数の推移を表したグラフ
脳梗塞の患者数は、厚生労働省の調査によると2002年は1,064,000人、2005年は1,052,000人、2008年は964,000人、2011年は924,000人、そして2014年には860,000人という患者数となっています。近年患者数は減少傾向にはありますが、まだまだ多くの患者が存在する発症頻度の高い病気といえるでしょう。

脳梗塞の症状

脳梗塞には決まった症状が存在せず、様々な症状が様々な部位で生じることが特徴で、これは脳梗塞が脳の機能に影響を与える病気であるためです。
脳はヒトの体全体のあらゆる機能に指令を与える役割を持っており、ヒトは脳の働きによって体を動かし、モノを見て、言葉を発しています。脳梗塞が起きて脳内の血管が詰まると、詰まった血管の先に存在する脳の部位に酸素や栄養が行き渡らなくなり、その部位が担っている機能に障害が出始めます。このため脳梗塞が生じた場所、すなわち脳梗塞の影響により機能に障害が出る脳の部位によって表に現れる症状が変わってくるわけです。
脳梗塞で多く見られる症状は、体の半身の運動障害や言語障害、視覚障害や激しいめまいなどが挙げられます。
また脳梗塞の症状は突然現れることも特徴ですので、上述した症状がある日突然起きた場合は脳梗塞の可能性を疑った方が良いでしょう。

脳梗塞の原因

脳梗塞の原因は大きく2つに大別することができます。というのも上述したとおり脳梗塞は細かくラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症の3つに分けることができ、ラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞が脳の血管で血栓ができることで引き起こされる症状であるのに対し、心原性脳塞栓症は心臓で血栓ができることで引き起こされる症状だからです。
したがって、以下では「ラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞」と「心原性脳塞栓症」の2つに分けて脳梗塞の原因をご紹介さていただきます。

ラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞の原因

ラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞の最大の原因となるのは動脈硬化です。
動脈硬化とは、動脈の血管壁が硬くなってしまったり、血管壁が厚くなって血管の内径が狭くなってしまっている状態をいいます。
もともと血管は勢いよく流れる血液の圧力に対応するため強さや弾力性を併せ持ったつくりになっているのですが、動脈硬化により血管が硬くなってしまうと血流が悪くなり、血液に含まれるコレステロールや脂質などが血管の内壁に付着しやすくなります。そしてコレステロールや脂質などが血管の内壁に付着すると血管が狭くなるため、さらに血流が悪くなるという負のスパイラルに陥ってしまいます。
動脈硬化により血流が悪くなり、また血管が狭くなると脳の血管に血栓が生じやすい環境がつくられてしまい、ラクナ梗塞やアテローム血栓性脳梗塞を引き起こす原因となります。
なお、動脈硬化の原因と言われているのが高血圧、糖尿病、高脂血症や加齢です。

心原性脳塞栓症の原因

心原性脳塞栓症の主な原因となるのは心房細動です。
心房細動は不整脈の一種で、心臓の心房と呼ばれる部位の動きが不規則になる病気です。
心房の動きが不規則になると、心臓内部の血流が悪くなることから、心臓内で血液が停滞し血栓ができやすくなります。
この血栓が心臓内壁からはがれて血流により脳に運ばれていき、脳の血管で詰まると心原性脳塞栓症が引き起こされます。

脳梗塞の発症リスクが遺伝する仕組み

脳梗塞の発症リスクが高くなるヒトは特有の遺伝子の構造(リスクアレル)をもちます。
そしてヒトは2つの同じ種類の染色体(相同染色体)をもっていますので、染色体の中に存在する遺伝子も同様に同じ種類の遺伝子が2つあり、『2つの遺伝子がリスクアレル>1つの遺伝子がリスクアレル>リスクアレルの遺伝子なし』の順番で脳梗塞の発症リスクが高くなる傾向にあります。
ヒトは生まれる際に遺伝によって両親から1つずつ同じ種類の染色体を授かりますので、同時に脳梗塞の発症リスクに関係する遺伝子も遺伝により両親から1つずつ授かることになり、脳梗塞の発症リスクは遺伝することを説明することができます。

上記の脳梗塞の発症リスクの遺伝現象をイラストで説明すると以下のとおりになります。
①父親が1つ脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒50%の確率で脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝します。
父親の1つの脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
②父親が2つ脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒100%の確率で脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝します。
父親の2つの脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
③父親と母親が1つずつ脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒50%の確率で脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝し、25%の確率で脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
両親の1つずつの脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
④父親が2つ、母親が1つ脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒50%の確率で脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝し、残りの50%の確率で脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
父親の2つの脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレルと母親の1つの脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
⑤父親と母親が2つずつ脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒100%の確率で脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
両親の2つずつの脳梗塞の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト

アイコン「発症リスクの捉え方」

リスクアレル遺伝子は脳梗塞の発症を100%決定づけるものではありません。

遺伝子と脳梗塞の発症リスクの関係は統計的に調査されたものであり、リスクアレル遺伝子を持っているヒトはそうでないヒトに比べて統計的に脳梗塞の発症リスクが高くなる傾向が見られるという意味合いに留まります。

具体的にはリスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトと、リスクアレル遺伝子を1つ持っているヒト、リスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトを大勢集め、それぞれのグループに分けて脳梗塞の発症率を調べると「リスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトのグループ>リスクアレル遺伝子を1つ持っているヒトのグループ>リスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトのグループ」の順番で脳梗塞の発症率が高くなります。

一方でグループの中のひとり一人に着目すると、リスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトで脳梗塞を発症されていない方もいらっしゃいますし、反対にリスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトで脳梗塞を発症されている方もいらっしゃいます。

以上の理由から、リスクアレル遺伝子は脳梗塞の発症リスクを高くする《傾向》があると理解することが大切です。

脳梗塞の発症リスクに関係する遺伝子の検査方法

※遺伝子検査サービス会社で実施する脳梗塞の発症リスクの具体的な評価方法はノウハウ(会社独自の技術)であり公表されておりません。
以下でご紹介する内容はVaDE(ゲノム情報データベース)やNBCD(バイオサイエンスデータベースセンター)等で公表されている内容を参照してゲノラボが独自にまとめたものであり、遺伝子検査サービス会社が実施する遺伝子検査の方法を説明したものではありませんのであらかじめご了承願います。

脳梗塞の発症リスクに関係するリスクアレルを持つ遺伝子は複数種類存在することから、単純に1種類の遺伝子だけで脳梗塞の発症リスクが決まるわけではなく、多数の遺伝子の内容が絡み合って脳梗塞の発症リスクを決定付けています。

したがって、脳梗塞の発症リスクを評価するためには複数の遺伝子がリスクアレルかどうかを検査していくわけですが、リスクアレルの構造に該当するかどうかは遺伝子の特定の箇所に存在する塩基の種類を調べることにより確認します。

遺伝子検査では、発症時のリスクが高いアテローム血栓性脳梗塞と心原性脳塞栓症の遺伝的要因による発症リスクを検査することができます。
アテローム血栓性脳梗塞や心原性脳塞栓症の発症リスクを調べるためには、以下のとおり遺伝子について検査します。

アテローム血栓性脳梗塞の発症リスクに関係する遺伝子の検査方法

⑴第6染色体に存在する遺伝子

第6染色体に存在するMIR4642/NUDT19P4遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響による脳梗塞の発症リスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がアデニン(A)かシトシン(C)かによって脳梗塞の発症リスクが変わり、アデニン(A)である場合は脳梗塞になりやすい体質、シトシン(C)である場合は脳梗塞になりにくい体質と評価されます。(つまりアデニン(A)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとAA>AC>CCの順番で脳梗塞の発症リスクが高くなります。

⑵第12染色体に存在する遺伝子

第12染色体に存在するNINJ2/WNK1遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響による脳梗塞の発症リスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がアデニン(A)かグアニン(G)かによって脳梗塞の発症リスクが変わり、アデニン(A)である場合は脳梗塞になりやすい体質、グアニン(G)である場合は脳梗塞になりにくい体質と評価されます。(つまりアデニン(A)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとAA>AG>GGの順番で脳梗塞の発症リスクが高くなります。

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九州大学が87名の日本人を対象に調査したところ、リスクアレルであるアデニン(A)を持つ日本人の割合が24.1%、グアニン(G)を持つ日本人の割合が75.9%という結果になりました。
この結果を参照すると、最も脳梗塞の発症リスクが高くなるAAの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が5.8%、AAの次に脳梗塞の発症リスクが高いAGの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が36.5%、最も脳梗塞の発症リスクが低くなるGGの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が57.6%となります。

心原性脳塞栓症の発症リスクに関係する遺伝子の検査方法

⑴第4染色体に存在する遺伝子

第4染色体に存在するPITX2/MIR297遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響による脳梗塞の発症リスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がアデニン(A)かグアニン(G)かによって脳梗塞の発症リスクが変わり、グアニン(G)である場合は脳梗塞になりやすい体質、アデニン(A)である場合は脳梗塞になりにくい体質と評価されます。(つまりグアニン(G)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとGG>GA>AAの順番で脳梗塞の発症リスクが高くなります。

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九州大学が87名の日本人を対象に調査したところ、リスクアレルであるアデニン(A)を持つ日本人の割合が35.6%、グアニン(G)を持つ日本人の割合が64.4%という結果になりました。
この結果を参照すると、最も脳梗塞の発症リスクが高くなるGGの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が41.4%、GGの次に脳梗塞の発症リスクが高いGAの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が45.8%、最も脳梗塞の発症リスクが低くなるAAの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が12.6%となります。

⑵第16染色体に存在する遺伝子

第16染色体に存在するZFHX3遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響による脳梗塞の発症リスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がアデニン(A)かグアニン(G)かによって脳梗塞の発症リスクが変わり、アデニン(A)である場合は脳梗塞になりやすい体質、グアニン(G)である場合は脳梗塞になりにくい体質と評価されます。(つまりアデニン(A)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとAA>AG>GGの順番で脳梗塞の発症リスクが高くなります。

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九州大学が87名の日本人を対象に調査したところ、リスクアレルであるアデニン(A)を持つ日本人の割合が39.1%、グアニン(G)を持つ日本人の割合が60.9%という結果になりました。
この結果を参照すると、最も脳梗塞の発症リスクが高くなるAAの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が15.2%、AAの次に脳梗塞の発症リスクが高いAGの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が47.6%、最も脳梗塞の発症リスクが低くなるGGの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が37.0%となります。

脳梗塞の初期症状・前兆

脳梗塞の症状でご紹介したとおり、脳梗塞は体の様々な部位で様々な機能障害を与えるものですが、特に多い代表的な症状としては半身の運動障害、言語障害、視覚障害、激しいめまいが挙げられます。
下記に列挙するような症状が出ていましたら脳梗塞の初期症状の疑いがありますので、ただちに病院で受診された方が良いでしょう。
<運動障害>
・片側の腕や足が動かしにくかったり、しびれる
・顔が歪む、しびれる
・食べ物や飲み物を飲み込みにくい
・食べ物や飲み物が口から溢れる
・歩く、あるいは立ち上がるときに体のバランスを保てない
<言語障害>
・言葉がうまく発音できない、ろれつが回らない
・言葉が出てこない、言葉が理解できない
<視覚障害>
・物が二重に見える
・視野の一部が欠けて見える、片側が見えない
・目の前が急に真っ暗になる
<その他>
・周りがグルグルと回っているような激しいめまい
・頭が重い
・ボーッとする(意識がもうろうとする)
・いつも行なっていた動作ができない
・目の前で行われた動作を同じように反復できない

脳梗塞の予防方法

脳梗塞の原因でご紹介したとおり、ラクナ梗塞とアテローム血栓性脳梗塞の最大の原因となるのは動脈硬化です。
そして、動脈硬化の原因となるのは高血圧や糖尿病、高脂血症ですので、脳梗塞の発症を予防するためにはこれらの症状を引き起こす生活習慣の見直しが必要となります。
・喫煙
タバコに含まれるニコチンは血小板を凝集させる作用があるため、血管内壁に脂肪が沈着しやすくなり、動脈硬化を促進させる原因となります。
また、タバコに含まれる一酸化炭素が酸素と結合するため、血液中の酸素を不足させてしまうことから、HDL(善玉)コレステロールを減らしてLDL(悪玉)コレステロールを増加させる要因となり、これにより動脈硬化が促進される原因となります。
タバコは百害あって一利なしという言葉もありますので、この際に禁煙されてみてはいかがでしょうか。
・飲酒
お酒に含まれるカロリーの影響で、飲みすぎると高脂血症や糖尿病、高血圧などを引き起こす原因となります。
また、アルコールを分解するために体内の水分を必要とするため、脱水状態となり血液が固まりやすくなり、動脈硬化を促す原因となります。
お酒は適量にとどめましょう。
・肥満やメタボリックシンドローム
肥満やメタボリックシンドロームに該当する場合は血液中の脂肪量が多くなりますので動脈硬化を促進させる原因となります。
また、内臓脂肪が多いと高血圧や糖尿病、高脂血症などを発症させる原因となってしまうため、食生活の改善や適度な運動の実施も必要です。
肥満の判定基準として設定されているBMI値25(※)を超えないように努めましょう。
肥満は脳梗塞だけではなく、食道がん、大腸がん、腎臓がん、胆嚢がん、子宮体部がんの発症リスクを高めます。
※ BMI値25〜29.9:過体重 BMI値30以上:肥満
・減塩
動脈硬化の原因となる高血圧を予防するためには減塩が非常に大切となりますので、摂取している食品の塩分量を把握するとともに、ソースや醤油など塩分の多い調味料の使用を控え、塩味の代わりになる調味料を使用するなどして減塩に努めましょう。
高血圧の治療として1日あたりの塩分の摂取量を6g未満に設定する病院が多いですので、血圧が高めの方は一つの基準としてみてください。
近年のガイドラインでは血圧の正常値を130/85mmHg未満と定義していますので、この基準値に近づけるよう努めましょう。
・適度な運動の実施
1日に30分以上の有酸素運動を続けると、脳梗塞の要因となる高血圧や高脂血症、糖尿病、肥満などの予防になります。
有酸素運動の例として挙げられるのがウォーキングやジョギング、サイクリングなどで、ウォーキングの場合の目安は1日あたり、成人男性で9,200歩、成人女性で8,300歩、高齢者男性で6,700歩、高齢者女性で5,900歩です。
適度な運動を実施することで、高血圧に対して血圧を下げ、高脂血症に対してHDL(善玉)コレステロールを増やし、糖尿病に対してインスリン感受性を高め、肥満に対して原料を促すなどの効果があります。

なお、心原性脳塞栓症の原因となる心房細動については、不整脈そのものを治療することは難しいのですが、血液抗凝固剤を服用することにより心臓で血栓ができることを予防します。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

脳梗塞は一度発症してしまうと後遺症が残るリスクの高い病気ですので、日頃の生活習慣の改善などにより脳梗塞の主たる原因となる動脈硬化の予防に努めましょう。

また、遺伝研究の発達により、現在では遺伝子検査で脳梗塞の遺伝的要因による発症リスクを知ることも可能です。
自分の遺伝子による発症リスクを知ることで生活習慣の改善に繋げる効果が期待できますので、脳梗塞の発症リスクを検査可能な遺伝子検査サービスを受けられてみても良いかもしれません。

当サイトでは、遺伝の基本的な仕組みから、遺伝がカラダやココロに与える影響など様々な情報を提供していますので、お時間がよろしければ是非ご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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