認知症の発症に遺伝が影響する?認知症の症状・原因・リスク遺伝子・初期症状・予防方法まとめ

はじめに、認知症は遺伝の影響を受ける病気です。

ただし、遺伝だから必ず認知症を発症したり、反対に遺伝的に大丈夫だから絶対認知症を発症しないという性質のものではありません。
遺伝が与える影響はあくまでも認知症の発症しやすさであり、遺伝的に発症しやすい体質の方であっても日頃から予防に努めることで発症リスクを抑えることができますし、反対に遺伝的に発症しにくい体質の方であっても生活習慣の影響で認知症の発症リスクは高まります。

この記事では認知症の基本的な知識と、遺伝が認知症の発症リスクに影響を与える仕組み、認知症の発症リスクに影響を与える遺伝子の検査方法、認知症の初期症状や予防方法などについてご紹介させていただきます。

認知症とは

認知症は脳に生じた何らかの病変によって脳の認知機能に障害が起きる病気です。
認知機能は物事を記憶したり、分析・判断して実行するために必要となる機能で、日常生活の中で人と話をしたり、買い物に出かけたり、周辺を散歩したりするのにも認知機能が使われています。
つまり認知機能に何らかの障害が発生すれば日常生活に支障をきたすようになってしまうのです。
例えば自宅の周辺を散歩することを考えていきましょう。
散歩で決まったルートを歩くのであれば無意識のうちにヒトは脳の記憶しているルートに関する情報を呼び起こしてそのルートを歩きますし、交差点ではまっすぐ進むのか、あるいは右や左に曲がるのかなどを判断しながら歩いています。そして自宅の位置を記憶していますので、脳の中では自宅の位置を考慮したルートになるように判断をしているため、最終的には自宅に帰ることができます。

一方で、認知症を発症された方は散歩の一連の動作に必要な認知機能に障害が出てきますので、自宅の周辺を散歩するときも決まったルートを思い出すことができなくなります。また、交差点ではまっすぐ進めば良いのか、右に曲がれば良いのか、左に曲がれば良いのかといった判断をすることができなくなります。そして、自宅の位置の記憶が欠落してしまい自宅に帰ることもできなくなってしまうのです。
このように脳の認知機能に障害が発生する状態を総称して認知症と呼びます。

認知症の患者数の推移を表したグラフ
認知症の患者数ですが、厚生労働省の調査によると2002年は227,000人、2005年は321,000人、2008年は383,000人、2011年は512,000人、そして2014年には678,000人という患者数となっています。患者数は近年急速に増加しており、多くの患者が存在する発症頻度の高い病気といえるでしょう。

認知症の症状

認知症はその名前から記憶が失われる病気だと認識されがちですが、認知症の症状は記憶障害だけに留まりません。
認知症の症状は認知機能の障害によって引き起こされる様々な中核症状と、中核症状によって二次的に引き起こされる周辺症状があります。
以下で中核症状と周辺症状の2つに分けて説明させていただきます。

認知症の中核症状

①記憶障害

認知症を発症した場合、まず最初に現れる代表的な症状が記憶障害です。
認知症による記憶障害では、過去の出来事がすっぽりと抜け落ちてしまうことが特徴です。
加齢によるもの忘れとはまったく性質が異なっていて、食事を例にとりますと加齢によるもの忘れでは何を食べたかを忘れてしまうことに対し、認知症による記憶障害ではご飯を食べたこと自体がすべて記憶から抜け落ちてしまいます。
また記憶は大きく「エピソード記憶(過去に起こった出来事の記憶)」と「意味記憶(言葉の意味や一般知識など学習で得た知識の記憶)」、「手続き記憶(自転車に乗る、泳ぐなど体で覚えた記憶)」の3種類からなりますが、認知症ではまずエピソード記憶から障害され始め、認知症が進行してくると意味記憶に障害が及んできます。手続き記憶はある程度認知症が進行してもそのまま保たれるケースが多いといわれています。
なお、記憶は時間軸により「近時記憶(数分〜数日前の記憶)」と「遠隔記憶(数週間〜数十年前の記憶)」に分けることもできますが、初期の認知症では近時記憶に障害が出始め、認知症が進行するにつれて遠隔記憶にも障害が出始める傾向にあります。

②判断力障害

認知症により、判断力が低下する判断力障害と呼ばれる症状が引き起こされます。
判断力障害によって、状況を理解したり、ものごとの真偽であったり、善悪、可否を判断する力が低下しますので、考える時間や手間がかかるようになり、2つの物事を同時に行う並行作業が難しくなります。
例えば料理をしている最中にチャイムが鳴った場合、正常であれば焦げたり火事が起きたりしないように一度火を止めますが、認知症により判断能力が低下しているため、火をつけたまま来客の対応をしてしまい料理を焦がしてしまうなどといった状況が起きるようになります。

③見当識障害

認知症により、時間や場所、人物を認識する能力が低下する見当識障害と呼ばれる症状が引き起こされます。
見当識障害によって、今が何年の何月何日なのか、今自分がいる場所がどこか、目の前の相手が誰なのかが分からなくなってしまい、10年以上も前のことを昨日のことのように話したり、自宅にいるのに家に帰ると言い出してしまう、家族を識別できないといった状況が起きるようになります。

④実行機能障害

認知症により、物事を計画立て、手順を踏んで、状況に応じて実施する能力が低下する実行機能障害と呼ばれる症状が引き起こされます。
実行機能障害によって、これまではできていた作業ができなくなりますので、料理の味が変わったり、急に事務作業ができなくなるといった状況が起きるようになります。

⑤失語・失認・失行

認知症により、会話や言葉を扱う能力が低下する「失語」、ものを認識する能力が低下する「失認」、日常的な動作ができなくなる「失行」と呼ばれる症状が引き起こされます。
失語では会話の内容・言葉が理解できなくなったり、言葉をうまく喋ることができないといった症状、失認では物が何かを認識できない、顔を見ても誰なのかが分からないといった症状、失行では歯が磨けなくなる、着替えができなくなるといった症状が引き起こされます。

認知症の周辺症状

認知症の中核症状の影響によって二次的に引き起こされる症状を周辺症状といいます。
周辺症状は認知症患者の心理的な側面にも関連していることが多く心理症状とも呼ばれます。
周辺症状が引き起こされると患者だけではなく介護する家族なども強いストレスを受けることが多いのが特徴です。

①徘徊・迷子

認知症の影響により、徘徊が引き起こされます。
脳が通常の機能を有していれば自宅に帰ることができるのですが、記憶障害、判断力障害、見当識障害などの影響で自分がどこにいるのか分からなくなってしまい迷子になってしまうケースが多く発生します。

②性格の変化

認知症の影響により、神経伝達物質のバランスが乱れることで攻撃的になってしまう症状が引き起こされます。
攻撃性が増加する原因として、認知症を受け入れられない自分への苛立ちや将来への不安、周囲からの不当な扱いなど、認知症による直接的な症状のほかに様々な要因が複雑に絡み合って影響していると考えられています。
反対に、認知症の影響によって意欲がなくなってしまい、自主性の低下、関心の低下、好きだったことにも興味を失ってしまうといった症状が引き起こされるケースもあります。

③不安感や焦燥感の増加

認知症の影響によって、これまでできていたことができなくなっていくわけですから、また誤ちを注意されてしまうといった不安や前の自分を取り戻したいという焦燥を招き、本人の不安感・焦燥感は増大していきます。
不安感や焦燥感が大きくなってくると、暴力や暴言、徘徊が増えたり、急に大声を出したり奇行が目立つようになります。

④妄想・幻覚

認知症の影響により、妄想や幻覚といった症状が起きるケースがあります。
認知症の記憶障害の影響により自分で片付けたものが分からなくなってしまい、誰かに盗まれたと被害妄想的な考え方をしてしまいます。
また、認知症の見当識障害や神経伝達物質のバランスが崩れてしまうことなどの影響で幻覚を見るようになることもあり、いないはずの人や動物・虫などが見えたり、壁についたシミを人だと誤認してしまうケースが見られます。

認知症の原因

認知症は脳の認知機能に障害が起きている症状の総称ですので、認知症の原因は認知機能障害を引き起こす脳内の病変となります。
認知症の原因となる疾患は70種類以上も存在しており、以下が認知症の主な原因疾患となります。

疾患分類 病名
神経変性疾患 アルツハイマー型認知症
レビー小体型認知症
前頭側頭型認知症
進行性核上性麻痺
神経原線維変化型老年認知症
運動ニューロン疾患に伴う認知症
大脳皮質基底核変性症
ハンチントン病
脳血管疾患 脳出血
脳梗塞
内分泌・代謝性中毒性疾患 甲状腺機能低下症
下垂体機能低下症
ビタミンB1欠乏
ビタミンB12欠乏
ペラグラ
脳リピドーシス
肝性脳症
肺性脳症
ミトコンドリア脳筋症
透析脳症
低酸素症
低血糖症
アルコール脳症
薬物中毒
感染性疾患 クロイツフェルト・ヤコブ病
亜急性硬化性全脳炎
進行性多巣性白質脳症
脳炎・髄膜炎
脳寄生虫
進行麻痺
腫瘍性疾患 脳腫瘍
髄膜癌腫症
外傷性疾患 慢性硬膜下血腫
頭部外傷
その他 正常圧水頭症
多発性硬化症
神経ベーチェット
サルコイドーシス
シェーングレン症候群

なお、上記の疾患のうち認知症の原因の約90%を占めるのが「アルツハイマー型認知症」、「脳血管性認知症(脳出血・脳梗塞などによる認知症)」、「レビー小体型認知症」、「前頭側頭型認知症」となりますので、これら4つの認知症を合わせて4大認知症と呼んでいます。

認知症の発症リスクが遺伝する仕組み

認知症の発症リスクが高くなるヒトは特有の遺伝子の構造(リスクアレル)をもちます。
そしてヒトは2つの同じ種類の染色体(相同染色体)をもっていますので、染色体の中に存在する遺伝子も同様に同じ種類の遺伝子が2つあり、『2つの遺伝子がリスクアレル>1つの遺伝子がリスクアレル>リスクアレルの遺伝子なし』の順番で認知症の発症リスクが高くなる傾向にあります。
ヒトは生まれる際に遺伝によって両親から1つずつ同じ種類の染色体を授かりますので、同時に認知症の発症リスクに関係する遺伝子も遺伝により両親から1つずつ授かることになり、認知症の発症リスクは遺伝することを説明することができます。

上記の認知症の発症リスクの遺伝現象をイラストで説明すると以下のとおりになります。
①父親が1つ認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒50%の確率で認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝します。
父親の1つの認知症の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
②父親が2つ認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒100%の確率で認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝します。
父親の2つの認知症の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
③父親と母親が1つずつ認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒50%の確率で認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝し、25%の確率で認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
両親の1つずつの認知症の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
④父親が2つ、母親が1つ認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒50%の確率で認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝し、残りの50%の確率で認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
父親の2つの認知症の発症リスクを高めるリスクアレルと母親の1つの認知症の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
⑤父親と母親が2つずつ認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒100%の確率で認知症の発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
両親の2つずつの認知症の発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト

アイコン「発症リスクの捉え方」

リスクアレル遺伝子は認知症の発症を100%決定づけるものではありません。

遺伝子と認知症の発症リスクの関係は統計的に調査されたものであり、リスクアレル遺伝子を持っているヒトはそうでないヒトに比べて統計的に認知症の発症リスクが高くなる傾向が見られるという意味合いに留まります。

具体的にはリスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトと、リスクアレル遺伝子を1つ持っているヒト、リスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトを大勢集め、それぞれのグループに分けて認知症の発症率を調べると「リスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトのグループ>リスクアレル遺伝子を1つ持っているヒトのグループ>リスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトのグループ」の順番で認知症の発症率が高くなります。

一方でグループの中のひとり一人に着目すると、リスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトで認知症を発症されていない方もいらっしゃいますし、反対にリスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトで認知症を発症されている方もいらっしゃいます。

以上の理由から、リスクアレル遺伝子は認知症の発症リスクを高くする《傾向》があると理解することが大切です。

認知症の発症リスクに関係する遺伝子の検査方法

※遺伝子検査サービス会社で実施する認知症の発症リスクの具体的な評価方法はノウハウ(会社独自の技術)であり公表されておりません。
以下でご紹介する内容はVaDE(ゲノム情報データベース)やNBCD(バイオサイエンスデータベースセンター)等で公表されている内容を参照してゲノラボが独自にまとめたものであり、遺伝子検査サービス会社が実施する遺伝子検査の方法を説明したものではありませんのであらかじめご了承願います。

アルツハイマー病については別の記事でご紹介いたしますので、ここではアルツハイマー病による認知症の次に多い脳血管性認知症の発症リスクに関連する遺伝子の検査方法についてご紹介いたします。

脳血管性認知症の発症リスクを評価するためには該当の遺伝子がリスクアレルかどうかを検査していくわけですが、リスクアレルの構造に該当するかどうかは遺伝子の特定の箇所に存在する塩基の種類を調べることにより確認します。

具体的には以下のとおり該当の遺伝子について検査します。

第9染色体に存在する遺伝子

第9染色体に存在するSYK遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響による脳血管性認知症の発症リスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がアデニン(A)かグアニン(G)かによって脳血管性認知症の発症リスクが変わり、グアニン(G)である場合は脳血管性認知症になりやすい体質、アデニン(A)である場合は脳血管性認知症になりにくい体質と評価されます。(つまりグアニン(G)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとGG>GA>AAの順番で脳血管性認知症の発症リスクが高くなります。

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九州大学が74名の日本人を対象に調査したところ、リスクアレルであるグアニン(G)を持つ日本人の割合が37.8%、アデニン(A)を持つ日本人の割合が62.2%という結果になりました。
この結果を参照すると、最も脳血管性認知症の発症リスクが高くなるGGの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が14.2%、GGの次に脳血管性認知症の発症リスクが高いGAの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が47.0%、最も脳血管性認知症の発症リスクが低くなるAAの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が38.6%となります。

認知症の初期症状・前兆

認知症の中核症状で説明したとおり、認知症に伴う記憶障害は加齢による記憶障害と全く違う性質を持ちます。
加齢による物忘れの場合は過去の出来事の一部が思い出せないのに対して、認知症による物忘れの場合は過去にあった出来事すべてを思い出せないのです。(加齢による物忘れの場合は昨日食べた食事が思い出せない⇔認知症による物忘れの場合は昨日食事を食べたことを思い出せない)
記憶障害は比較的認知症の初期で発症する症状ですので、こういった認知症の初期症状のサインを本人や家族が逃さないことが大切です。
そのほか認知症を疑うべき初期症状として、記憶障害をはじめとした中核症状により引き起こされる危険なシグナルを以下に列挙いたしますのでご参考にしていただければ幸いです。
①何度も同じ話を繰り返す・何度も同じことを聞き返すことが増えてきた
②会話が噛み合わない
③子や孫の名前を間違える
④約束の日時や場所を間違えてしまう、また約束自体を忘れてしまう
⑤出したまま、置いたまま片付けていないものが目立つようになってきた
⑥冷蔵庫に同じ食材がいくつも入っていることがある
⑦以前より料理に時間がかかるようになった
⑧鍋を火にかけたまま別の用事をしてしまい、料理を焦がすことがある
⑨月日や曜日を間違えることがある
⑩季節感を間違えることがある

早い段階で認知症の症状に気づき、適切な治療を受けることで甲状腺機能低下症、髄膜炎、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症などの一部の疾患を原因とする認知症を完治させることが可能です。
また、認知症の約90%を占める4大認知症(アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、前頭側頭型認知症)については、現在の医療技術では完治させる方法が見つかっていないものの、治療により症状の進行を遅らせたり軽くすることが可能ですので、いずれにせよ早期に認知症の初期症状に気づくことが大切です。

認知症の予防方法

生活習慣を改善することで認知症の発症リスクは抑えることができます。
特に認知症の多くを占めるアルツハイマー型認知症と脳血管性認知症については生活習慣病(高血圧、脂質異常症、肥満、糖尿病)は認知症の発症リスクを高めます。

緑黄色野菜・青魚の摂取

認知症は脳の異常な老化によって引き起こされるものですので、脳の老化を抑えることがひとつの認知症の予防策になります。
私たちヒトの体内では活性酸素と呼ばれる物質が発生しています。活性酸素は強力に酸化を促す物質であり、この酸化により老化が引き起こされると考えられています。
活性酸素の働きを阻害するためには抗酸化物質と呼ばれるものが必要で、元々体内には抗酸化物質を分泌する働きが備えられているのですが、この働きは老化により低下してきます。
つまり、廊下によりこれまでは抑えることができていた活性酸素をだんだんと抑えることができなくなってきますので、それだけ認知症のリスクが知らず知らずのうちに増えてきます。
これに対し、ビタミンA・C・Eやβカロチン、リコピンやポリフェノールには抗酸化物質を多く含んでいますので、これらを多く含む緑黄色野菜を摂取することで活性酸素の働きを抑えて脳の老化を防ぐことができますので、認知症の予防につながります。
また、青魚に含まれるドコサヘキサエン酸ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)には脳の情報伝達をスムーズにして脳の働きをよくする効果や、脳の神経細胞を健常な状態に保つ効果がありますので、これらを多く含む青魚を摂取することも認知症の予防につながります。

運動習慣をつける

日常的に適度な運動を実施することを習慣づけることで認知症の予防につながります。
血管性認知症は動脈硬化などを原因とする脳の血管障害が引き金となって発症しますが、脳の血管障害の重大なリスクとなるのが運動不足です。運動不足は肥満や脂質異常症、高血圧、糖尿病といった生活習慣病を引き起こす原因となり、これらの生活習慣病は動脈硬化を引き起こす原因となり最終的には脳の血管障害のリスクを急増させます。
また、アルツハイマー型認知症の原因のひとつが脳に蓄積されるアミロイドβと呼ばれる物質なのですが、運動によってアミロイドβを分解するネプリライシンと呼ばれる酵素が増加することが解明されていますので、運動は血管性認知症だけでなくアルツハイマー型認知症の予防にも役立つのです。
週に3〜4回、30分〜1時間程度の有酸素運動で十分予防につながりますので、習慣的に実施されることをオススメします。

禁煙

喫煙者の方が認知症の予防として今すぐできることが禁煙です。
言われなくてもご存知かとは思いますが、喫煙は動脈硬化を促進し、脳卒中のリスクを高めます。
血管性認知症の引き金となるのが脳卒中などの脳血管障害ですので、認知症と喫煙が強いつながりを持っているということはご理解いただけるかと存じます。
くまもと禁煙推進フォーラムによると、1日11〜40本の喫煙で認知症のリスクが1.4倍に、41本以上の喫煙で認知症のリスクが2.1倍になると報告されています。
過去には喫煙は認知症のリスクを軽減させると言われていたこともありましたが、現在ではこの説は完全に否定されています。
自分の力だけで実施することが困難な場合は禁煙外来の力を借りるなどいくらでも方法はあります。
喫煙者の方は今すぐ禁煙に取り組みましょう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

認知症は一度発症してしまうと完治させることが難しい病変が多い病気ですが、早期発見によって症状の進行を抑えることができる病気ですので、ご家族の方に認知症の症状の危険なサインが見られた時はすぐに病院を受診されることをオススメします。また、ご本人の方もご自身で何らかの兆候を感じられた場合は気のせいだと誤魔化さず正直に病院を受診し症状を伝えましょう。

認知症は日頃から予防に努めることで発症を防ぐこともできる病気ですので、将来認知症にならないか不安に感じられている方は、この記事でご紹介した認知症の予防策を実施し健康的な生活を習慣づけましょう。

当サイトでは遺伝の基本的な知識から、遺伝とカラダやココロ、病気との関係について研究し、様々な情報を提供していますので、お時間がよろしければ是非ご覧ください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

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