てんかんの発症に遺伝が影響する?てんかんの症状・原因・リスク遺伝子まとめ

はじめに、一部のてんかんの発症リスクについては遺伝の影響を受けます。

この記事ではてんかんの基本的な知識と、遺伝がてんかんの発症リスクに与える影響、てんかんの発症リスクに影響を与える遺伝子の検査方法などをご紹介させていただきます。

てんかんとは

てんかんとは、脳に異常な興奮性の神経活動(電気活動)が生じ、発作が起きる脳の病気です。
通常脳は他の神経細胞の活動を興奮させる興奮系と呼ばれる神経細胞と、抑制させる抑制系と呼ばれる神経細胞がバランスをとりながら活動をしています。
てんかんを発症した方は、脳の中のとりわけ大脳部(特に大脳皮質と呼ばれる部位)において、突発的に興奮系の神経細胞が過剰に働く、あるいは抑制系の神経細胞の働きが低下することにより大脳の一部で電気活動が生じ一時的な発作が起こります。
このてんかん発作によって怪我や事故に逢ってしまう、他人から誤解を受けてしまう、生活に制限を強いられてしまうことによる二次的な影響も問題となっています。

また、てんかんは発病の原因から「突発性てんかん」と「症候性てんかん」に分けることができます。
突発性てんかんとは、脳に何ら病変がなく、遺伝的な要因によって発病していると考えられているてんかんのことを指します。
症候性てんかんとは、脳に何らかの病変が認められ、その病変によって発病していると認められるてんかんのことを指します。

さらにてんかんは、その発作型によって「部分てんかん」と「全般てんかん」に分けられます。
部分てんかんとは、部分的に発作が起きるてんかんのことで、突発的な神経細胞の興奮(電気活動)が左右2つある大脳のどちらか一方で起こります。
全般てんかんとは、全般的に作が起きるてんかんのことで、突発的な神経細胞の興奮(電気活動)が左右両側の大脳で起こります。

したがって、てんかんは上記の各症状に応じて「突発性部分てんかん」、「症候性部分てんかん」、「突発性全般てんかん」、「症候性全般てんかん」の4つに分られます。(部分てんかん、全般てんかんに区分できないてんかん発作もあります。)
これらの分類に応じて、てんかんは症状に応じて下記表のとおり分類されています。

《てんかん症候群国際分類【1989年分類】》

分類 疾患名
1.局在関連性 (焦点性,局所性,部分性)てんかんおよび症候群 1.1特発性(年齢に関連して発病する)
・中心・側頭部に棘波をもつ良性小児てんかん
・後頭部に突発波をもつ小児てんかん
・原発性読書てんかん
1.2症候性
・小児の慢性進行性持続性部分てんかん
・特異な発作誘発様態をもつてんかん
・側頭葉てんかん
・前頭葉てんかん
・頭頂葉てんかん
・後頭葉てんかん
1.3潜因性
2.全般てんかんおよび症候群 2.1特発性(年齢に関連して発病するもので年齢順に記載)
・良性家族性新生児けいれん
・良性新生児けいれん
・乳児良性ミオクロニーてんかん
・小児欠神てんかん(ピクノレプシー)
・若年欠神てんかん
・若年ミオクロニーてんかん(衝撃小発作)
・覚醒時大発作てんかん
・上記以外の特発性全般てんかん
・特異な発作誘発様態をもつてんかん
2.2潜因性あるいは症候性(年齢順)
・West症候群
(乳児けいれん, 電撃・点頭・礼拝けいれん)
・Lennox-Gastaut症候群
・ミオクロニー失立発作てんかん
・ミオクロニー欠神てんかん
2.3症候性
2.3.1非特異病因・早期ミオクロニー脳症
・サプレッション・バーストを伴う早期乳児てんかん性脳症
・上記以外の症候性全般てんかん
2.3.2特異症候群
3. 焦点性か全般性か決定できないてんかんおよび症候群 3.1全般発作と焦点発作を併有するてんかん
・新生児発作
・乳児重症ミオクロニーてんかん
・徐波睡眠時に持続性棘徐波を示すてんかん
・獲得性てんかん性失語(Landau-Kleffner症候群)
・上記以外の未決定てんかん
3.2明確な全般性あるいは焦点性のいずれかの特徴をも欠くてんかん
4. 特殊症候群  4.1状況関連性発作(機会発作)
・熱性けいれん
・孤発発作、あるいは孤発のてんかん重積状態
・アルコール、薬物、子癇、非ケトン性高グリシン血症等による急性の代謝障害や急性アルコール中毒に見られる発作

(日本てんかん学会ウェブサイトより引用)

てんかんの患者数ですが、厚生労働省の調査によると2002年は258,000人、2005年は273,000人、2008年は219,000人、2011年は216,000人、そして2014年には252,000人という患者数となっています。
てんかんの患者数の推移を表したグラフ
てんかんの発病率は人口10万人あたり年間約50人と言われ、50%以上の方が思春期までに発病し、60歳以上になると再び発病率が高くなることが特徴です。
また、てんかんの有病率は0.5〜1人とも言われており、これによると程度の差はあれど100人中約0.5〜1人の方がてんかんに罹患していることになりますので実際には上記の患者数よりも多くの方がてんかんを発症している可能性が高く、決してまれな病気ではない比較的多くの患者が存在する発症頻度の高い病気といえます。

てんかんの症状

てんかんは大脳部の神経細胞が異常に興奮することにより引き起こされる発作反応ですが、脳はヒトの体の様々な機能をコントロールする役割を担っていますので、興奮する神経細胞の箇所によって症状は様々です。
そして、てんかん症状は部分的な発作から始まる部分発作と、いきなり全般的な発作が起きる全般発作とに分けることができますので、ここでは部分発作と全般発作それぞれのいろいろな症状をご説明いたします。

部分発作の症状

大脳の片側の神経細胞が興奮することにより以下のような部分発作が起こります。
⑴単純部分発作
・頭部や手足の一部が引きつったりピクピクと動く、あるいは意図せず声を出してしまったり、反対に声が出ないと言った症状が現れます。
・視野が狭くなったり存在しないはずの色や物が見える視覚的な症状、なっていないはずの音が聞こえる聴覚的な症状、不快な匂いを感じる嗅覚的な症状、不快な味を感じる味覚的な症状などが現れます。
・顔面蒼白になったり、反対に紅潮、発汗する、あるいは吐気をもよおすなどと言った自律神経系の症状が現れます。
・会話が理解できない、急に以前の記憶がよみがえってくる、不安や恐怖が沸き起こる、物が大きく見えたり、小さく見えたり、歪んで見えるなどの精神的な症状が現れます。
単純部分発作の特徴としては、発作中にずっと意識を保っていて発作後に発作症状を記憶していることが挙げられます。
⑵複雑部分発作
片側の大脳の神経細胞の興奮が広範囲に及んでくると意識障害が引き起こされます。
発作の際や発作後に口をペチャペチャと鳴らしたり、服をまさぐる、急に歩き出すなどの動作を無意識に行う自動症と呼ばれる症状が現れることがあります。
⑶二次性全般化発作
片側で始まった神経細胞の興奮が両側の大脳に及んでくると全身けいれん発作が引き起こされます。

全般発作の症状

大脳の両側の神経細胞が突然興奮することにより以下のような全般発作が起こります。
・意識障害がいきなり引き起こされ発作が終わるまで続き、発作中はまぶたや口角がピクピクしたり体が前後に傾く症状が現れます。(欠伸発作)
・全身、顔、手足の一部に瞬間的に力が入る症状が現れ、発作時に持っているものを投げ出してしまうことがあります。(ミオクロニー発作)
・規則的に全身がカクンカクンと反復して動く症状が現れます。(間代発作)
・目をうっすらと開いた状態で眼球が上転する、呼吸が浅くなる、口をへの字に曲げる、肩が硬直するように力が入る、その結果転倒してしまうなどの症状が現れます。(強直発作)
・筋肉の緊張が急激に低下し、膝やお尻から垂直にストンと転倒します。(脱力発作)
全般発作ではいきなり大脳の両側の神経細胞の興奮が起こりますので、多くの場合発作の初めから終わりまで意識を失うことが特徴として挙げられます。

てんかんの原因

てんかんは、ものを考えたり感じたりする機能を果たす大脳部で異常な電気活動が起こることにより神経細胞が興奮し発作反応を起こします。
てんかんは、その原因に応じて症候性てんかんと突発性てんかんに分けることができますので、ここでは症候性てんかんと突発性てんかんに分けて原因をご説明いたします。

症候性てんかんの原因

症候性てんかんとは脳に何らかの障害があり、その障害により引き起こされるてんかんをいいます。つまり原因がハッキリと存在するてんかんです。
症候性てんかんの原因としては、頭部の外傷、先天的な脳の奇形、出生児の低酸素脳症、脳腫瘍、脳炎・髄膜炎、脳血管障害など様々な脳の障害が挙げられます。
50歳以上でてんかんを発症する方の多くは脳梗塞などの脳血管障害や頭部外傷が原因であり、症候性てんかんに該当します。
症候性てんかんでは原因となる障害が明確に存在していますので、原因となる障害がある箇所の周辺で神経細部の興奮(てんかん発作)を生み出す異常な電気活動が起こりますので、MRI検査などで視認できるケースもあるようです。

突発性てんかんの原因

突発性てんかんは、原因となる脳の障害が認められず、体質的・遺伝的な要因により発病するものです。
突発性てんかんは体質的・遺伝的な原因により発症しますので、比較的若年層で発病するケースが多く見受けられます。
また、突発性てんかんは、症候性てんかんと比べると薬の効果が出やすいという特徴も持っています。

小児のてんかん患者の60%が突発性、40%が症候性であるのに対し、60歳以上の高齢のてんかん患者では突発性の割合が15%まで下がって症候性の割合が75%まで増加するといわれています。

突発性てんかんの発症リスクが遺伝する仕組み

突発性てんかんは多数の遺伝子の影響により引き起こされることがわかっていますが、突発性てんかんの発症リスクが高くなるヒトは特有の遺伝子の構造(リスクアレル)をもちます。
そしてヒトは2つの同じ種類の染色体(相同染色体)をもっていますので、染色体の中に存在する遺伝子も同様に同じ種類の遺伝子が2つあり、『2つの遺伝子がリスクアレル>1つの遺伝子がリスクアレル>リスクアレルの遺伝子なし』の順番で突発性てんかんの発症リスクが高くなる傾向にあります。
ヒトは生まれる際に遺伝によって両親から1つずつ同じ種類の染色体を授かりますので、同時に突発性てんかんの発症リスクに関係する遺伝子も遺伝により両親から1つずつ授かることになり、突発性てんかんの発症リスクは遺伝することを説明することができます。

上記の突発性てんかんの発症リスクの遺伝現象をイラストで説明すると以下のとおりになります。
①父親が1つ突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持っているケース
⇒50%の確率で突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝します。
父親の1つのてんかんの発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
②父親が2つ突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持っているケース
⇒100%の確率で突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝します。
父親の2つのてんかんの発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
③父親と母親が1つずつ突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持っているケース
⇒50%の確率で突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝し、25%の確率で突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
両親の1つずつのてんかんの発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
④父親が2つ、母親が1つ突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持っているケース
⇒50%の確率で突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝し、残りの50%の確率で突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
父親の2つのてんかんの発症リスクを高めるリスクアレルと母親の1つのてんかんの発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
⑤父親と母親が2つずつ突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持っているケース
⇒100%の確率で突発性てんかんの発症リスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
両親の2つずつのてんかんの発症リスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト

アイコン「発症リスクの捉え方」

リスクアレル遺伝子は突発性てんかんの発症を100%決定づけるものではありません。

遺伝子と突発性てんかんの発症リスクの関係は統計的に調査されたものであり、リスクアレル遺伝子を持っているヒトはそうでないヒトに比べて統計的に突発性てんかんの発症リスクが高くなる傾向が見られるという意味合いに留まります。

具体的にはリスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトと、リスクアレル遺伝子を1つ持っているヒト、リスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトを大勢集め、それぞれのグループに分けて突発性てんかんの発症率を調べると「リスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトのグループ>リスクアレル遺伝子を1つ持っているヒトのグループ>リスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトのグループ」の順番で突発性てんかんの発症率が高くなります。

一方でグループの中のひとり一人に着目すると、リスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトで突発性てんかんを発症されていない方もいらっしゃいますし、反対にリスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトで突発性てんかんを発症されている方もいらっしゃいます。

以上の理由から、リスクアレル遺伝子は突発性てんかんの発症リスクを高くする《傾向》があると理解することが大切です。

突発性てんかんの発症リスクに関係する遺伝子の検査方法

※遺伝子検査サービス会社で実施する突発性てんかんの発症リスクの具体的な評価方法はノウハウ(会社独自の技術)であり公表されておりません。
以下でご紹介する内容はVaDE(ゲノム情報データベース)やNBCD(バイオサイエンスデータベースセンター)等で公表されている内容を参照してゲノラボが独自にまとめたものであり、遺伝子検査サービス会社が実施する遺伝子検査の方法を説明したものではありませんのであらかじめご了承願います。

突発性てんかんの発症リスクに関係するリスクアレルを持つ遺伝子は、突発性てんかんの種類に応じて複数存在することから、単純に1種類の遺伝子だけで突発性てんかんの発症リスクが決まるわけではなく、突発性てんかんの種類に応じて様々な遺伝子の内容が絡み合って突発性てんかんの発症リスクを決定付けています。

したがって、突発性てんかんの発症リスクを評価するためには複数の遺伝子がリスクアレルかどうかを検査していくわけですが、リスクアレルの構造に該当するかどうかは遺伝子の特定の箇所に存在する塩基の種類を調べることにより確認します。

具体的には以下のとおり4つの遺伝子について検査します。(実際には突発性てんかんに関連する遺伝子は数多く存在しており、以下の遺伝子はその一部に過ぎません。)

部分てんかん

第1染色体に存在する遺伝子

第1染色体に存在する CAMSAP1L1遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響による部分てんかんの発症リスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がアデニン(A)かグアニン(G)かによって部分てんかんの発症リスクが変わり、グアニン(G)である場合は部分てんかんになりやすい体質、アデニン(A)である場合は部分てんかんになりにくい体質と評価されます。(つまりグアニン(G)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとGG>GA>AAの順番で部分てんかの発症リスクが高くなります。

全般てんかん

第2染色体に存在する遺伝子

第2染色体に存在する LOC101927235遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響による全般てんかんの発症リスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がチミン(T)かシトシン(C)かによって全般てんかんの発症リスクが変わり、シトシン(C)である場合は全般てんかんになりやすい体質、チミン(T)である場合は全般てんかんになりにくい体質と評価されます。(つまりシトシン(C)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとCC>CT>TTの順番で全般てんかんの発症リスクが高くなります。

pickupアイコン
九州大学が74名の日本人を対象に調査したところ、リスクアレルであるシトシン(C)を持つ日本人の割合が68.9%、チミン(T)を持つ日本人の割合が31.1%という結果になりました。
この結果を参照すると、最も全般てんかんの発症リスクが高くなるCCの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が47.4%、CCの次に全般てんかんの発症リスクが高いCTの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が42.8%、最も全般てんかんの発症リスクが低くなるTTの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が9.6%となります。

欠伸てんかん

第2染色体に存在する遺伝子

第2染色体に存在する遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響による欠伸てんかんの発症リスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がチミン(T)かシトシン(C)かによって欠伸てんかんの発症リスクが変わり、シトシン(C)である場合は欠伸てんかんになりやすい体質、チミン(T)である場合は欠伸てんかんになりにくい体質と評価されます。(つまりシトシン(C)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとCC>CT>TTの順番で欠伸てんかんの発症リスクが高くなります。

pickupアイコン
九州大学が87名の日本人を対象に調査したところ、リスクアレルであるシトシン(C)を持つ日本人の割合が73.6%、チミン(T)を持つ日本人の割合が26.4%という結果になりました。
この結果を参照すると、最も欠伸てんかんの発症リスクが高くなるCCの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が54.1%、CCの次に欠伸てんかんの発症リスクが高いCTの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が38.8%、最も欠伸てんかんの発症リスクが低くなるTTの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が6.9%となります。

ミオクロニーてんかん

第1染色体に存在する遺伝子

第1染色体に存在する CHRM3遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響によるミオクロニーてんかんの発症リスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がアデニン(A)かグアニン(G)かによってミオクロニーてんかんの発症リスクが変わり、グアニン(G)である場合はミオクロニーてんかんになりやすい体質、アデニン(A)である場合はミオクロニーてんかんになりにくい体質と評価されます。(つまりグアニン(G)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとGG>GA>AAの順番でミオクロニーてんかんの発症リスクが高くなります。

pickupアイコン
九州大学が87名の日本人を対象に調査したところ、リスクアレルであるグアニン(G)を持つ日本人の割合が43.7%、アデニン(A)を持つ日本人の割合が56.3%という結果になりました。
この結果を参照すると、最もミオクロニーてんかんの発症リスクが高くなるGGの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が19.0%、GGの次にミオクロニーてんかんの発症リスクが高いGAの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が49.2%、最もミオクロニーてんかんの発症リスクが低くなるAAの遺伝子の組み合わせをもつ日本人の割合が31.6%となります。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

てんかんは大脳部での異常な電気活動が原因となり引き起こされる病気で、突発性てんかんについては遺伝の影響を強く受けます。
特にお子様に上記で述べたてんかんの症状が現れている場合は突発性てんかんの可能性がありますので病院を受診されることをオススメします。(小児科、特に小児神経科で診てもらえます。)
また、ご高齢の方につきましては脳血管障害などが引き金となっててんかん症状が引き起こされる可能性がありますので、生活習慣を見直すなどして日頃から予防に努めることが大切です。

当サイトでは、遺伝の基本的な知識から、遺伝がカラダやココロに与える影響など様々な情報を提供していますので、お時間がよろしければ是非他の記事もご覧になってください。

最後までお読みいただきありがとうございました。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る