近視は遺伝が影響している?近視の原因・リスク遺伝子・予防方法・改善方法まとめ

はじめに、近視は遺伝による影響を受けます。

ただし遺伝によって必ず近視になったり、反対に遺伝的に大丈夫だから絶対近視にならないという性質のものではなく、遺伝が与える影響は近視のなりやすさといった範囲に留まります。

つまり、遺伝的にリスクが高いヒトで近視にならないヒトはいらっしゃいますし、反対に遺伝的にリスクが低いヒトで近視になるヒトもいらっしゃいます。

そこには環境的な要因が深く関与しており、遺伝的な要因と環境的な要因が複雑に絡み合って近視になるかならないかが決められています。

この記事では、はじめに近視という症状をご説明した後で、近視が遺伝する仕組みや近視に関係する遺伝子の検査方法についてご説明をし、近視の予防策や改善方法をご紹介させていただきます。

近視とは

一般的に視力とは遠見視力を指すケースが多く、「C」のような形に円の一部が切り取られて上下左右様々な方向へ向いた「ランドルト環」を5m離れた距離から見て、その向きを視認できるランドルト環の大きさによって視力が決まります。

そして近視になってくると小さなランドルト環がぼやけて見えなくなってしまい視力が落ちていきます。

近視になるとだんだん遠くの方が見えなくなってきますので、次第に日常生活にも支障が出るようになりメガネやコンタクトレンズによる矯正が必要となります。

近視の仕組み

近視の方は、遠くのものがぼやけて見えなくなってしまうものの、近づくとはっきりとそのものを見ることはできます。

この現象は目の中で焦点(ピント)が合わなくなってしまうことによって引き起こされています。

例えるなら、被写体との距離に焦点があっておらずぼやけてしまった写真を想像していただくと分かりやすいかと思います。
近視の方の目は近くの距離に焦点があったカメラのレンズのような状態になっているため、遠くのものがぼやけて見えてしまうのです。

近視の目の状態を説明するにあたって、まず私たちヒトがものを見るときの仕組みを説明しておきます。

明るい場所ではものを見ることができるのに真っ暗な場所ではものを見ることができないことから、ものが見えるか見えないかは光の有無に影響を受けることが分かるかと思います。

太陽や照明・テレビ・スマートフォンのように自らが光を発するものは当然見ることができますし、そのほかの光を発しないものも太陽や照明などから出た光が反射することによって見ることができます。

ものに当たった光の反射を説明するには月がちょうど良いでしょう。
真っ暗な夜に月が光って見えるのは、月にあたった太陽の光が反射しているためです。

つまり私たちヒトがものが「見える」と認識しているのは、もの自体ではなくものに反射した光ということになりますので、私たちヒトが何かを見るためには、ものに反射した光を目に取り込む必要があるということが説明できます。

目の中に光が取り込まれる仕組みですが、まず光は目の一番外側にある角膜をとおって瞳孔から目の中に入り、続いて瞳孔の後ろに存在する水晶体、その後ろに存在する硝子体をとおって眼球の一番奥にある網膜へと届きます。

網膜の後側では眼球と脳を繋ぐ視神経がとおっていますので、網膜に届いた光が視神経によって脳に伝えられて初めてそのものが「見える」と認識されます。

すなわち網膜が映画のスクリーンのような役割を果たしていますので、目に取り込まれた光が網膜でぴったり焦点が合う状態にしなければぼやけてしまうため、角膜と水晶体では目から取り込まれた光を屈折させてちょうど網膜で光の焦点が合うように調整をしています。

正常な目であれば、角膜から取り込まれた光が網膜で焦点が合うように、遠くのものを見るときは水晶体を薄くし、近くのものを見るときは水晶体を厚くして光の屈折度合いを調整していますので、対象物の遠近に関わらずハッキリとものを見ることができます。

一方で近視の目の場合は光の屈折度合いを調整する水晶体の機能が弱ってしまっていて、慢性的に水晶体が厚くなった状態になってしまっているため、近くのものを見る場合は網膜でピントが合ってハッキリと見えますが、遠くのものを見る場合は屈折した光が網膜の手前で結びついてしまうため、網膜で焦点が合わずにぼやけてものが見えてしまい近視の症状が引き起こされます。

近視の種類

角膜から入った光が網膜部でピントが合わなくなってしまう現象が起きてしまう理由はふたつ存在していて、近視を引き起こしている方の目はいずれかの原因で遠くの対象物を見る時に焦点が合わない状態となっています。

屈折性近視

角膜や水晶体の光の屈折力が強すぎて、角膜から取り込んだ遠くの対象物で反射した光が網膜部の手前で結びついてしまい、遠くのものがぼやけて見えてしまう近視をさします。

軸性近視

角膜や水晶体の光の屈折力が正常であるにもかかわらず、眼軸(目の奥行き)が長すぎるため角膜から取り込んだ遠くの対象物で反射した光が網膜部の手前で結びついてしまい、遠くのものがぼやけて見えてしまう近視をさします。

また、一時的に近視の状態を引き起こしている仮性近視(偽近視)と呼ばれるものも存在します。
仮性近視は目の疲れによって一時的に近視に陥っている状態を指し、その原因は水晶体の厚みを調整する毛様筋の疲労によるピント調整機能の一時的な低下と言われています。

近視の度合い

近視には軽度・中度・高度といった様々な度合いが設定されていますが、これらの度合いは視力とはまた別のものです。

視力は5m離れた状態で、大小様々なランドルト環を見ていって、切り抜かれた部分の方向を確認することができるランドルト環の大きさによって測定しますが、近視の度合いは「屈折度数」というものによって決定されます。

屈折度数とは角膜や水晶体をとおった際の光の屈折角度のことで、屈折度数が高いほどハッキリとものを見ることができる距離が短くなります。
この距離のことを焦点距離と言いますが、屈折度数は焦点距離によって導き出すことができます。

屈折度数を導き出すための計算式は『100cm÷焦点距離(cm)=屈折度数(D)』というものになります。

例えば目から20cm離れたものをハッキリと見ることができるものの、それ以上離れるとぼやけて見える方の焦点距離は20cmとなります。
この方の屈折度数を計算すると100cm÷20cm=5となり、近視の場合はー(マイナス)で表記しますので屈折度数は「-5D」となります。

近視の度合いの区分は屈折度数に応じて以下のとおりとなりますので、上記で例に挙げた方は中等度近視となります。

近視の度合い 屈折度数 焦点距離の目安
初期近視 -1D以下 100cm以上
軽度近視 -1D〜-3D 33cm〜100cm
中等度近視 -3D〜-6D 16cm〜33cm
強度近視 -6D〜-10D 10cm〜16cm
最強度近視 -10D〜-15D 6cm〜10cm
極度近視 -15D以上 6cm以下

近視の人口

日本に占める近視の方の人口は5000万人とも言われていますが、直接近視の人口を紹介しているデータは存在いたしません。

ですので18歳以上で近視の方の人口については警察庁の「運転免許統計」と総務省の「日本の人口統計」を、5歳〜17歳で近視の方の人口については文部科学省の「学校保健統計調査」と総務省の「年齢各歳別の日本の人口統計」を使ってそれぞれ推計していきます。

※4歳以下の近視の人口については参考になる統計情報が存在していませんので除外させていただきます。

18歳以上の近視の人口の推計

まず18歳以上の近視の人口を推計するにあたっては、平成27年版の「運転免許統計」と2016年の「日本の人口統計」を参考にいたします。

自動車の運転には片目で0.3以上、両目で0.7以上の視力に満たない場合は眼鏡やコンタクトレンズの着用が義務付けられており、眼鏡等の着用を義務付けられている方の人数が約3958万人とされています。

これに対し運転免許保有者数は8215万人とされていますので、運転免許を保有している方の48.1%が近視であると推察できます。

一方で日本における18歳以上の人口は1億727万人とされており、当然ながら運転免許を持っていない方もいらっしゃいますので、この方達も運転免許証を保有している方と同程度近視の方がいらっしゃると仮定すると、18歳以上で近視の方の人口は、1億727万人×48.1%で約5160万人と推計できます。

5歳〜17歳の近視の人口の推計

5歳から17歳までを対象とした平成28年度の「学校保健統計調査」によると、視力が0.3未満のヒトの割合が幼稚園で0.85%、小学校で8.62%、中学校で26.68%、高校で37.54%という結果になっています。

総務省の「年齢各歳別の日本の人口統計」によると、おおむね幼稚園の年長にあたる5歳の子どもの人口が104万人、小学校1年生から6年生までにあたる6歳から11歳までの子どもの人口が648万人、中学校1年生から3年生までにあたる12歳から14歳までの子どもの人口が349万人、高校1年生から3年生までに当たる15歳から17歳までの子どもの人口が357万人とされています。

それぞれの人口に上述した視力0.3%未満のヒトの割合を当てはめていくと、幼稚園(5歳のみ)の近視人口が0.9万人、小学校の近視人口が56万人、中学校の近視人口が93万人、高校の近視人口が134万人と推計できますので合計で280万人程度と推察できます。

日本における近視の総人口の推計

4歳以下は参考になる元データがないため除くとして、上述した18歳以上の近視の推計人口、5歳〜17歳の近視の推計人口を合わせると日本における近視の総人口は5440万人程度と推計できます。

日本の総人口が約1億2700万人ですので、日本の総人口に占める近視の方の割合は42%にも及びます。

近視の原因

近視の原因となるのは「眼軸(目の奥行き)が長くなってしまうことにより網膜で焦点が合わなくなってしまうことによるもの」や「水晶体の調整機能が弱ってしまい、角膜・水晶体をとおった光が過剰に屈折してしまうことにより網膜で焦点が合わなくなってしまうことによるもの」、あるいはこれら2つのいずれもを原因とする混合型が考えられます。
そしてこれらの原因としては、「環境的な原因」と「遺伝的な原因」が挙げられています。

近視の環境的な原因

近視の原因のひとつとして環境的な要因が挙げられます。

一昔前までは、近視は遺伝する体質のようなものとして捉えられていましたが、本当に遺伝する体質なのであれば近視の方の割合はある程度一定に保たれるハズですが、近視の方の割合は年々増加傾向にあります。

年々近視の方が増加している証拠として、文部科学省の「学校保健統計調査(平成28年度)」の内容から、裸眼視力が0.3未満の未成年(幼稚園児・小学生・中学生・高校生)の割合の推移を示したグラフをご用意いたしました。

視力が0.3未満の近視の未成年の割合は右肩上がりに増加しており、昭和54年と平成28年の割合をそれぞれ比較していくと以下のとおり増加していました。
・幼稚園:2.42倍(0.35%⇒0.85%)
・小学校:3.22倍(2.67%⇒8.62%)
・中学校:2.04倍(13.06%⇒26.68%)
・高等学校:1.42倍(26.29%⇒37.54%)
上記の数値からハッキリと近視の未成年の人口が増加していることがお分かりいただけるかと思います。

この近視の人口の急激な増加は環境的の変化を原因とするものと考えられており、最大の原因は現代社会における近見作業の増加だと言われています。

近見作業とはその名のとおり近くのものを見る作業のことで、昔からあるものとしては勉強や読書などがこれに当たります。

現在の日本では上記の他にテレビやパソコン、スマートフォン、携帯などの普及によって近見作業の割合が急激に増加しています。

ヒトが遠くのものや近くのものに焦点を合わせるために水晶体を薄くしたり、厚くしたりして光の屈折度合いを調整していることは上述したとおりですが、近くのものを見るときに水晶体を厚くするために毛様体筋と呼ばれる筋肉を使っています。

筋肉を使いすぎると筋肉痛になって動けなくなるように、近くのものを長時間見続ける習慣は毛様体筋の酷使に繋がり、毛様体筋はやがて機能不全に陥ります。

毛様体筋が機能不全に陥ると、従来できていた水晶体を薄くするための働きができなくなるため、遠くのものに焦点が合わずぼやけて見えるようになってしまうのです。

以上が近視を引き起こす環境的な原因と考えられています。

近視の遺伝的な原因

一方で、両親がメガネを使っている場合、子もメガネを使用している場合は多く、このことから昔から近視の原因には遺伝的な要因が存在すると考えられてきました。

近視を引き起こす原因となる遺伝子のメカニズムについては未だ詳しく解明されていませんが、統計的に特定の遺伝子の型を持っている方は近視(特に強度近視)になりやすい傾向を持っていることが確認されています。

そしてこの特定の遺伝子の型を父親や母親が持っている場合は子供に遺伝する可能性があるため、近視(強度近視)の原因として遺伝的な要因が関与していると考えることができます。

強度近視の発症リスクが遺伝する仕組み

強度近視のリスクが高くなるヒトは特有の遺伝子の構造(リスクアレル)をもちます。

そしてヒトは2つの同じ種類の染色体(相同染色体)をもっていますので、染色体の中に存在する遺伝子も同様に同じ種類の遺伝子が2つあり、『2つの遺伝子がリスクアレル>1つの遺伝子がリスクアレル>リスクアレルの遺伝子なし』の順番で強度近視になるリスクが高くなる傾向にあります。

ヒトは生まれる際に遺伝によって両親から1つずつ同じ種類の染色体を授かりますので、同時に強度近視のリスクに関係する遺伝子も遺伝により両親から1つずつ授かることになり、強度近視のリスクは遺伝することを説明することができます。

上記の強度近視のリスクの遺伝現象をイラストで説明すると以下のとおりになります。
①父親が1つ強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒50%の確率で強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝します。
父親の1つの強度近視のリスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
②父親が2つ強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒100%の確率で強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝します。
父親の2つの強度近視のリスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
③父親と母親が1つずつ強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒50%の確率で強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝し、25%の確率で強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
両親の1つずつの強度近視のリスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
④父親が2つ、母親が1つ強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒50%の確率で強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が1つ子に遺伝し、残りの50%の確率で強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
父親の2つの強度近視のリスクを高めるリスクアレルと母親の1つの強度近視のリスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト
⑤父親と母親が2つずつ強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)を持つケース
⇒100%の確率で強度近視のリスクを高めるリスクアレル遺伝子(染色体)が2つ子に遺伝します。
両親の2つずつの強度近視のリスクを高めるリスクアレルが子に遺伝する様子を示したイラスト

アイコン「発症リスクの捉え方」

リスクアレル遺伝子は強度近視の発症を100%決定づけるものではありません。

遺伝子と強度近視のリスクの関係は統計的に調査されたものであり、リスクアレル遺伝子を持っているヒトはそうでないヒトに比べて統計的に強度近視のリスクが高くなる傾向が見られるという意味合いに留まります。

具体的にはリスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトと、リスクアレル遺伝子を1つ持っているヒト、リスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトを大勢集め、それぞれのグループに分けて強度近視の発症率を調べると「リスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトのグループ>リスクアレル遺伝子を1つ持っているヒトのグループ>リスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトのグループ」の順番で強度近視の発症率が高くなります。

一方でグループの中のひとり一人に着目すると、リスクアレル遺伝子を2つ持っているヒトで強度近視を発症されていない方もいらっしゃいますし、反対にリスクアレル遺伝子を1つも持っていないヒトで強度近視を発症されている方もいらっしゃいます。

以上の理由から、リスクアレル遺伝子は強度近視のリスクを高くする《傾向》があると理解することが大切です。

強度近視のリスクに関係する遺伝子の検査方法

※遺伝子検査サービス会社で実施する強度近視のリスクの具体的な評価方法はノウハウ(会社独自の技術)であり公表されておりません。
以下でご紹介する内容はVaDE(ゲノム情報データベース)やNBCD(バイオサイエンスデータベースセンター)等で公表されている内容を参照してゲノラボが独自にまとめたものであり、遺伝子検査サービス会社が実施する遺伝子検査の方法を説明したものではありませんのであらかじめご了承願います。
強度近視のリスクを評価するためには該当の遺伝子がリスクアレルかどうかを検査していくわけですが、リスクアレルの構造に該当するかどうかは遺伝子の特定の箇所に存在する塩基の種類を調べることにより確認します。

具体的には以下のとおり該当の遺伝子について検査します。

第13染色体に存在する遺伝子

第13染色体に存在するMIPEP遺伝子の特定の位置の塩基を確認することで、遺伝子の影響による強度近視のリスクを検査できます。
該当の位置に存在する塩基がアデニン(A)かグアニン(G)かによって強度近視のリスクが変わり、アデニン(A)である場合は強度近視になりやすい体質、グアニン(G)である場合は強度近視になりにくい体質と評価されます。(つまりアデニン(A)がリスクアレルとなります。)
したがって、親から遺伝により1つずつ継承した2つの遺伝子の塩基の組み合わせ(遺伝子型)で考えるとAA>AG>GGの順番で強度近視のリスクが高くなります。

近視の予防方法

近視は環境的な要因と遺伝的な要因が絡み合って発症するものですので、環境的な要因を防ぐことにより近視が引き起こされるリスクを減少させることが可能です。

近見作業の間に適度な休憩をとる

近視は「近くのものを長時間見続けること」による毛様体筋の機能の低下が慢性化したものですので、勉強や読書・テレビ・パソコン・スマートフォンなど近くでものを見る場合はこまめに休憩を取って目を休ませることが近視の予防につながります。

休憩時は特に遠くの景色を見るなどすると毛様体筋をリラックスさせることができるため、近視の予防に効果的です。

休憩の目安としてはおおむね1時間に1回、15分程度休憩を挟むことが理想とされています。

パソコン作業の環境を改善する

現代の日本において、仕事でパソコンを使用されている方がほとんどです。

パソコン作業は目にとって大変負担のかかるものですが、仕事で使用している場合やめることは不可能ですので、パソコン作業で受ける目の負担をできる限り抑えることが近視を予防するための最善の策となります。

パソコン作業で目の負担を抑えるポイントとしては「ディスプレイに表示される文字のフォントを必要以上に小さくしないこと」、「ディスプレイの向きは極端な角度にせず水平もしくはやや上向きにし、目との距離を50cm以上離すこと」が挙げられます。

いずれも目にかかる負担を小さくするものですので近視の予防につながります。

併せて上述した1時間に1回15分程度の休憩を挟むことを実施すると目の負担もかなり軽減されます。

仕事中1時間に1回休憩するというのは難しいでしょうから、1時間に1回程度パソコン以外の作業を挟むなどの工夫をされると良いでしょう。

スマートフォンの使用時間を制限する

パソコン作業も目に大変負担をかけるものですが、それ以上に目の負担が大きいとされているものがスマートフォンの使用です。

スマートフォンはパソコンに比べ、より短い距離で小さな画面を凝視するため、目にかかる負担が大きいと言われています。

スマートフォンによる目の負担は、20代や30代の若年層で老眼に似た症状を訴える「スマホ老眼」と呼ばれる現代病にも発展してきており問題視されているところです。

スマートフォンの使用時間を制限する、パソコンで作業できるものについてはスマートフォンを使わないなどの工夫をしていきましょう。(パソコンも目の負担になりますが、スマートフォンよりはマシです。)

また、寝る前の暗い部屋でスマートフォンを使用することは目への負担も大きくなりますし、睡眠障害なども引き起こしますので絶対にやめましょう。

最近ではスマートフォンを手放すことができない「スマホ依存」という言葉が有名になっていますが、あなた自身も気がつかないうちにスマホ依存になっていませんでしょうか?

依存をよく引き起こすアプリケーションとしてはSNS(Facebook、Twitter、Instagram等)やゲームアプリなどが挙げられます。
どうしてもスマホが手放せない場合は「SNSはパソコンでの利用に切り替える」、「ゲームは思い切ってやめる」などしてアプリを削除する方法も意外とオススメです。

近視の改善方法

近視の原因のひとつとして挙げられているのが、遠近の焦点を合わせる役割を果たす水晶体をコントロールする毛様体筋の機能低下ですので、これを改善してあげることで近視の改善が期待できます。

以下にいくつか毛様体筋の機能改善に効果的な方法をご紹介いたしますので、ぜひ実践されてみてください。

ツボ押し眼球運動で近視を改善

一般に毛様体筋の機能を改善させるためには眼球運動によるトレーニングが効果的とされています。

他方で、東洋医学において眼精疲労などに有効なツボが明らかにされていますので、以下ではツボを押しながら行う眼球運動をご紹介いたします。

太陽のツボを用いた眼球運動

こめかみの中には「太陽」というツボが存在いたします。
この太陽のツボは別名「眼医者ごろし」のツボとも言われていて、近視や老眼に効果的とされていています。
物騒な呼ばれ方ですが、太陽のツボを押すことで眼医者にかかる必要ががなくなり、眼医者の仕事がなくなることから眼医者ごろしと例えられるようになりました。

太陽のツボはコメカミに存在いたします。
正確には眉尻と目尻のちょうど中央のあたりからやや後方に存在する凹状の窪みが太陽のツボです。

太陽のツボの位置が分かりましたでしょうか?

太陽のツボの位置が確認できましたら、続いて眼球運動です。
太陽のツボを押したままの状態で、以下のとおり眼球を上下左右に動かしていきます。
①5秒かけて視線を上に動かし、正面に視線を戻す。
②5秒かけて視線を下に動かし、正面に視線を戻す。
③以上同じように左・右・左斜め上・右斜め上・左斜め下・右斜め下と眼球運動を繰り返していきます。
④①〜③の運動を3回繰り返します。

この時に太陽のツボは強めに押して、眼球はゆっくりと動かしましょう。
眼球を急いで動かすよりもゆっくりと動かす方が毛様体筋への負荷を大きくできますので近視の改善効果が高まります。

このトレーニングは1日最低でも1セット、可能であれば3セットを目標に実践していきましょう。

魚腰のツボを用いた眼球運動

ちょうどヒトの眉毛上に「魚腰」というツボが存在いたします。
正確には眉毛のちょうど真ん中のあたりにあることから眉中とも呼ばれています。
正面から鏡を見た時に黒目の真上のあたりに存在するへこんだ部分が魚腰のツボとなります。

魚腰のツボは近視に加え、老眼や乱視、白内障などに効果があると言われています。
魚腰のツボは押すと痛みが出ることがしばしば見られることから、神経に近いツボであることが体感できるかと存じます。

魚腰のツボの位置が確認できましたら、続いて眼球運動です。
魚腰のツボを押したままの状態で、太陽のツボと同様の眼球運動を行なってください。

魚腰のツボは痛みを感じやすく、また眼球に近いツボですので、必要以上に強く押しすぎないようにしましょう。
感覚としては少しジーンとくるくらいの強さで結構です。

こちらも太陽のツボと同様に最低1日1セット、可能であれば3セットを目標に実践していきましょう。

目を温めて近視を改善

疲れ目には目を温めることが効果的で、目を温めることは視力の改善につながります。

東京ガスと千葉大学大学院による共同研究結果によると、20代の男性10名を集めて20分間の細かいパソコン作業をさせた後に42℃に設定したシャワーを3分間当てたところ、パソコン作業後に計測した視力から平均で0.28近くも視力が上がったことが報告されました。

一方でシャワーの何が疲れ目に効果的なのかを確認するため、同時に32℃の人の体温に近いシャワーを当てて視力の上がり具合を計測したところ、改善された視力は0.12でシャワーを当てない場合に比べて若干の改善効果しか現れなかったことから、疲れ目に有効なのはシャワーの水圧ではなく温度であることが解明されました。

視力が改善された理由としては、「疲れ目=焦点を合わせる毛様体筋の疲弊による機能低下」ということから、目の周辺を温めると皮膚の温度が上昇し周辺の血流が良くなるため、毛様体筋の疲労回復が促進されることが理由だと考えられています。

上述した研究内容のようにお風呂に入った時に温かめに設定したシャワーを目に当てるのも良いですし、濡らしたタオルをレンジで温めて目の上に乗せる方法も同様の効果が期待できます。

また最近では目を温めることができるホットアイマスクなども販売されていますので、そちらを利用されても良いでしょう。

いずれにしても、疲労による視力低下は目の周辺を温めることで改善することが十分に期待できますので、ぜひ習慣として取り入れて見てください。

おわりに

いかがでしたでしょうか。

近視は遺伝の影響を受けますが、同じくらい生活習慣の影響も受けています。
生活習慣を改善することで近視は予防できますし、近視になってしまった後でも毛様体筋のトレーニングをして水晶体の本来の機能を取り戻すことで近視を改善することができる可能性もあります。

近視が進み強度近視になると網膜剥離や緑内障を合併するリスクが高くなり、視力障害や失明のリスクも高くなりますので、近視の予防や改善に先立って遺伝子検査で「自分が持っている遺伝子の型」を確認されても良いかもしれません。
ご自身の近視に対する遺伝的な要因を把握することで、より近視の予防や改善への力が入ることが期待できますので、この機会に一度ご検討いただく価値は十分にあるでしょう。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

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